2,170万人が抱えるシニアのスマホ利用課題
日本では65歳以上のスマートフォン保有者が約3,000万人に達し、80代前半でも68%の所有率を記録しています。しかし、このうち72.4%にあたる約2,170万人のシニアが、アプリの利用で困りごとを経験していることがMMDLabo株式会社(MMD研究所)の調査で明らかになっています。また、2026年3月の3G停波により、約300万人のシニアがフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行を迫られており、アプリ利用支援の需要は今後さらに高まることが予想されます。
「TONE-IN SDK」とは?事業者とユーザーに安心を
フリービットが提供を開始する「TONE-IN SDK」は、同社が2025年7月に発表した非中央集権型プラットフォーム「Portfolia(ポートフォリア)」をAge Tech領域向けに応用した統合型SDKです。このSDKをアプリに組み込むことで、事業者とシニアユーザー双方に大きなメリットをもたらします。

事業者へのメリット
「TONE-IN SDK」ライブラリをアプリに組み込むだけで、シニアユーザーへの統合サポートを簡単に実装できます。コールセンター、家族、AIソリューションなど、複数のサポート先を組み合わせることができ、画面をセキュアにシェアすることで、シニア対応にかかるコストを大幅に削減することが可能です。
ユーザーへのメリット
シニアユーザーは、新しくインストールしたアプリから使い慣れたアプリまで、困ったときにすぐに助けを求めることができます。サポートセンターだけでなく、離れて暮らす家族に助けを求めることも可能です。さらに、分散ID(DID/SDN)に基づくTrusted Webポリシーにより、個人情報を事業者に渡すことなく、安心してサービスを利用できます。
27年にわたる技術蓄積が生み出す「Trusted」な体験
「TONE-IN SDK」は、フリービットが27年間にわたり培ってきた特許取得済みの独自技術群の集大成です。「Portfolia」を構成する以下の主要技術が核となっています。
-
DIDウォレット(認証層): W3C標準のVerifiable Credential(VC)に対応し、利用者の個人情報を取得せずに暗号学的な本人認証を実現します。VCは利用者のスマートフォン上に保存され、外部サービスは許諾なしに情報を取得できません。
-
Emotion Link(通信層): アプリ自体がIPアドレスを保有する独自のSDN技術です。実在するネットワークのセキュリティポリシーに依存せず、Edge to EdgeでのP2P通信を実現します。
-
Trusta(通信層): モバイルEVM1.X互換のL1ブロックチェーンで、ビジネスロジックゾーンまで含んでTrust化することで、VCの長期検証性を保証します。
-
AI Connector(AI支援層): 各種のAIサービスやLLM(大規模言語モデル)とシームレスに連携し、そのやり取りにおける信頼性を担保します。
これらの技術により、アプリやサービス事業者は、日本政府が推進する「Trusted Web」やマイナンバー等に基づいた実装方針に準拠した形で、シニアユーザーへ「安心して使えるスマホ体験」を提供できるようになります。
「TONE IN」戦略の第3章へ
フリービットの「TONE IN」戦略は、2013年の「freebit mobile」から始まり、子供、現役世代、シニアの3世代を支える安全・安心なスマートフォンサービスを追求してきました。そして、2026年5月には「TONE-IN SDK」として第3章へと進化します。
-
2013年11月: freebit mobile 〜トーンモバイルとして垂直統合型スマホサービスを開始。
-
2024年3月: TONE IN(第1章)としてMVNO SIM挿入型でドコモ取扱いのAndroid/iPhone端末に対応。
-
2024年8月: TONE IN(第2章)としてSIMフリーやドコモ以外のキャリア端末など、200機種以上に対応。
-
2026年5月: TONE-IN SDK(第3章)として、あらゆるスマートフォンアプリへの組み込みが可能になります。
このSDK化により、これまで自社サービスや提携端末に限定されていた「安心・安全のレイヤー」が、業種、端末、キャリアを問わず、あらゆるアプリで提供可能となります。
グローバル展開と「web3実装企業」への道
「TONE-IN SDK」事業は、フリービットの中期経営計画SiLK VISION 2027(SV2027)における「通信生まれのweb3実装企業」を具体化するものです。ソフトバンク株式会社との資本業務提携や「Portfolia」の発表に続く中核事業として位置づけられています。
フリービットは、「TONE-IN SDK」を起点に、「Trusted」なAge Tech領域での事業展開を通じて、日本発の世界先行モデル確立を目指します。日本の少子高齢化で培ったノウハウを活かし、高齢化が進むアジア諸国、さらには欧州や米国へのグローバル展開も、次期中期計画SV2030の重点テーマとして掲げられています。
また、「Trusted」なAge Tech事業は「TONE-IN SDK」に留まりません。グループ会社の株式会社ギガプライズが運営する集合住宅向けインターネット回線インフラを活用した次世代見守り事業(「居住サポート住宅」制度に対応した高齢者見守りサービス)など、複数の事業を順次展開していく構想も進行中です。
Portfoliaのグループ各社における社会実装
フリービットグループでは、「Portfolia」の実装が各社で進められています。
-
フリービット/DTI/トーンモバイル: 顧客、株主、従業員向けのプロダクト群へのPortfolia実装を進行中。「TONE-IN SDK」もその一環として、非中央集権型のセキュリティ・アイデンティティ管理を実現します。
-
ギガプライズ: Portfoliaに内蔵した専用アプリ等により、固定通信とモバイル通信の連携を可能にする次世代認証基盤、個人情報保護基盤、インセンティブ提供基盤の構築を準備中です。
-
フルスピード/フォーイット: Portfoliaベースの広告配信基盤構築の実証準備を進行中で、利用者の個人情報保護を異次元に高めた形でのOne2Oneマーケティングの実現を目指します。
-
クライド: ファンコミュニティアプリ「StandAlone」のコアとしてPortfoliaを実装し、真のweb3ファンエコノミーの基盤としての運用実証を開始しています。
詳細については、2025年7月23日に発表された「フリービット、20年以上にわたる技術革新の集大成として、web3時代の非中央集権型プラットフォーム『Portfolia(ポートフォリア)』を開発」のプレスリリースもご参照ください。