沖縄芝居四大歌劇『奥山の牡丹』とは
『奥山の牡丹』は、「人情の機微を描く名手」として知られる沖縄芝居役者であり劇作家の伊良波尹吉氏による作品です。約1時間45分の長編で、身分制度に翻弄されながらも互いを深く思いやる人々の喜びや悲しみを、美しい歌声と所作、そして琉球の音楽に乗せて描きます。
作品には、時代が変わっても色褪せない親子の情愛や、他者への思いやり、そして自分を大切にする生き方が詰まっています。沖縄でこの作品を観てすぐに春秋座での上演を決意したという田口章子京都芸術大学名誉教授は、「洗練された人間ドラマの原型がある」と語っています。

沖縄県外で『奥山の牡丹』が上演されることは珍しく、今回はトップレベルの俳優たちの演技を京都で鑑賞できる貴重な機会です。
洗練された舞台空間で“沖縄の原風景”を体感
濃厚な人間ドラマを彩る舞台美術も、この作品の大きな見どころです。
国立劇場おきなわの金城真次芸術監督は、本作には「昔の沖縄」が凝縮されていると述べています。今では沖縄でも見ることが少なくなった赤瓦の屋根の家や、豊かな緑に包まれた田園風景が舞台上に再現されます。
さらに、沖縄芝居の舞台美術の第一人者である新城榮德氏が手掛けた「書き割り」(背景を描いた大道具)も、独特の魅力を放ちます。舞台美術、音楽、俳優の演技が一体となって、伝統的な沖縄の情景を鮮やかに描き出します。
棚原健太氏は、「春秋座は大学が運営する劇場であり、アートや文化について深く考える場であるため、ここで上演することに大きな意味がある」と話しています。

伝統芸能を次世代へ、そしてより広く
沖縄県外出身ながら大学卒業後に沖縄芝居の道へ進んだ髙井賢太郎氏は、「沖縄から文化を外に広める貴重な機会。肩肘張らず、気軽に公演を訪れてほしい」とメッセージを送っています。
本公演は、「令和8年度 文化庁 劇場・音楽堂等における子供舞台芸術鑑賞体験支援事業」の対象となっており、6歳以上18歳以下の方は無料で鑑賞できます(19歳以上の同伴者は半額)。

公演概要

-
日時: 2026年6月13日(土)14:00開演(開場は開演の30分前)
-
会場: 京都芸術劇場 春秋座 (京都芸術大学内)
〒606-8271 京都市左京区北白川瓜生山2-116 -
料金:
-
一般:5,000円
-
京都芸術劇場友の会:4,500円
-
学生&ユース(25歳以下):2,500円
※学生&ユースは要証明書提示。未就学児の入場はご遠慮ください。
-
-
主催: 京都芸術大学 舞台芸術研究センター・公益財団法人国立劇場おきなわ運営財団
-
公演詳細URL: https://k-pac.org/events/15318/
京都芸術劇場(春秋座・studio21)について
京都芸術劇場は、2001年に京都芸術大学内に開設された、国内の高等教育機関としては初の本格的な大学運営劇場です。歌舞伎上演を想定した大劇場「春秋座」と、現代演劇・ダンス上演を想定した小劇場「studio21」の二つの空間を持ち、伝統演劇から最先端のマルチメディア・パフォーマンスまで、多様な舞台芸術を幅広くカバーできる施設です。舞台芸術を通じて、京都の伝統と創造を国内外に発信しています。
-
劇場WEBサイト: https://k-pac.org/
-
X(旧Twitter): https://x.com/KyotoArtTheater
-
Instagram: https://www.instagram.com/kyoto_art_theater/
京都芸術大学について
京都芸術大学は、通学課程と通信教育課程を合わせ約24,000名が在籍する国内最大規模の総合芸術大学です。2027年には創設50周年を迎えます。通学課程では「社会と芸術」の関わりを重視し、企業や自治体との連携による「社会実装プロジェクト」を年間100件以上展開。アート・デザインの力で社会課題の解決に取り組む実践的な教育を行っています。通信教育課程は1998年に開設され、日本初の4年制芸術大学通信教育課程として、全国・海外から多様な学生が芸術を学べる環境を提供しています。