若者の悩みに寄り添うAI、LINE相談で新時代へ
近年、若者たちの悩みはますます複雑化し、その数は増え続けています。NPO法人若者メンタルサポート協会(以下、若メン)が運営するLINE相談窓口には、過去約10年間で延べ4万人以上の若者から相談が寄せられてきました。現在も毎月約2万通もの相談が継続的に届いており、若者支援の重要性が高まっています。

若メンは、これらの悩みを個人の問題としてだけでなく、社会全体で向き合うべき課題と捉え、支援体制の強化に取り組んでいます。その一環として、若メンが持つ豊富な相談データと現場の知見を活かし、若者特化型AIの開発を進めるスタートアップ企業「株式会社Z-BULL」と連携しました。
Z-BULLは、若メンの相談員でもあるZ世代の若者が中心となって立ち上げた企業です。若メンは、このAIの理念や安全性、活用方針について監修する立場で提携しています。

2026年1月23日よりLINE相談にAIを導入
この新しい取り組みは、社会実装のモデルケースとして、2026年1月23日から若者メンタルサポート協会のLINE相談窓口にて段階的に導入が始まります。このAIは、相談内容や対話の傾向を分析し、若者特有の言葉遣いや感情の動きを理解した上で応答します。これにより、相談対応の補完や、相談者が待つ時間の軽減など、現場での支援の質を高めることが期待されています。
悩みに留まらず、将来の選択までサポート
さらに、若メンとZ-BULLは、日々蓄積される相談内容や対話の記録を活用し、若者一人ひとりの関心、価値観、悩みの傾向を詳細に分析する仕組みの開発にも力を入れています。この分析結果をもとに、進学や就職、適切な支援機関の紹介など、若者たちが次のステップへ進むための具体的なサポートを提供することを目指しています。

株式会社Z-BULLは、若者特化型AIカウンセリングの開発と社会実装のために、プレシードラウンドで900万円の資金調達を完了しています。これは、若メンが10年以上にわたり現場で耳を傾けてきた若者の声と知見を、当事者であるZ世代自身がテクノロジーとして形にし、社会に届けるという新しい試みです。
このプロジェクトは、営利・非営利の枠を超えた、現場起点で若者を支える新しい連携モデルとして、今後も発展していくことでしょう。若者メンタルサポート協会は、これからも現場に寄せられる若者の声を大切にし、人の支援とテクノロジーを組み合わせることで、若者が孤立せず、安心して未来を選べる社会の実現に向けて取り組みを加速していく方針です。