調査の背景と目的
この共同調査の主な目的は、企業のサイバーセキュリティに関する開示の現状を明確にし、今後の開示の質を高めるための知見を得ることにありました。SIGNATEは、AI・データ分析における高度な専門知識を活かし、生成AIを使った大規模なドキュメントの収集・分析、そして独自の評価ロジックの構築を担う実行パートナーとしてプロジェクトを支援しました。
SIGNATEの技術と役割
本プロジェクトでは、1,600社を超える企業の非財務情報を網羅的かつ客観的に定量評価するという、従来の人手によるリサーチでは困難だった課題に挑戦しました。SIGNATEは以下のプロセスを構築し、実行しました。
-
大規模データの自動収集・抽出: 有価証券報告書や統合報告書など、多様なレポートを独自スクリプトで効率的に収集しました。
-
生成AIによる文脈解析とスコアリング: キーワード検索にとどまらず、生成AI(LLM)が文脈を深く読み解き、「何を、どれだけ、どのように書いているか」を独自のプロンプトに基づいて定量的に評価しました。
-
公平性の担保: 生成AIの公平な視点でのスコアリングと傾向分析により、分析過程の透明性を保ちつつ、大規模データを効率的に構造化することに成功しました。
この調査の結果、サイバーセキュリティ開示においては、単なる記述量だけでなく、ガバナンスを含む内容の具体性や、組織、技術、人財といった要素のバランスが重要であることが明らかになりました。
企画からレポーティングまで一貫した支援
SIGNATEは、単なる解析作業の代行にとどまらず、プロジェクトの企画構想段階から最終的なレポート作成まで、以下のプロセスを一貫して支援しました。
-
分析フレームワークの共同策定: MS&ADインターリスク総研の専門知識と連携し、サイバーセキュリティ開示を評価するための「6カテゴリ」と「評価指標(プロンプト)」をゼロから設計しました。
-
生成AI(LLM)による構造化の実行: 策定された指標に基づき、1,600社以上の非財務データに対してAIによる定量評価を実施。これにより、属人的な評価を排除し、客観性の高いデータセットを構築しました。
-
分析結果の可視化と考察支援: AIが生成した膨大な出力結果を構造化し、業種別や規模別の傾向を抽出。専門家による深い考察を可能にするレポーティング基盤を提供しました。
今後の展望
SIGNATEは、本プロジェクトで培った「生成AIによる大規模な非財務情報の分析・構造化」のノウハウを活かし、今後も企業のサイバーリスク対策、ESG・サステナビリティ開示、市場調査など、複雑かつ膨大なテキストデータの解析が求められる分野での支援を強化していく予定です。データに基づいた迅速な意思決定を支援するため、生成AIを活用した調査・分析依頼や共同研究の相談を随時受け付けています。
株式会社SIGNATEについて

SIGNATEは、AI活用の戦略策定から実行、そして人材育成までを一貫して支援し、企業のAX(AI transformation)を推進するAI総合コンサルティングファームです。国内最大級の10万人を超えるAI人材コミュニティの運営や、自社開発の生成AI業務活用診断エージェント、AI活用人材育成プラットフォーム、AIコンペティションプラットフォームなど、独自の強みを持っています。公共プロジェクトの実績も豊富です。
詳細については、SIGNATEの公式サイトをご覧ください。
https://signate.co.jp/